情報洪水時代と化した今、思想分断は不可逆と受け入れるしかない

「人は科学が苦手」を読むと人の考えは、情報への信頼によるところが大きいことを改めて思い知る。科学的、論理的な理解で理論武装している人など稀なのだ。

この本の中で地球は平らだとするフラットアースの会について書かれているが、そのような人々を笑うほとんどの人は、地球が丸いことを科学的に理解しているわけではないだろう。

人々が地球が丸いと考えるのは、義務教育でそう習ったこと、宇宙から地球を映した時のメディアの映像を信じているからにすぎない。

これを書いてる今年、ZOZOTOWN創業者の前澤さんが宇宙へ行き話題になったが、彼のように実際の目で見て実体験とした人と私が思う「地球が丸い」には大きな隔たりがあると思う。そのことを肝に銘じておきたい。

地球が丸いという事実は義務教育で皆等しく学ぶから、多くの人にとって実体験の伴わないことにも関わらず、共通認識として浸透しているに過ぎない。

逆に言えば皆が等しく常識として学ぶ機会がなかった事に関しては、実体験の伴わない情報よりも直感的なことの方を信じる人々がいるのは当然のこととして受け入れねばならないのだろう。

インターネットが普及し情報洪水化した今、誰が何を信じるかは予測不可能だ。昨今のコロナ禍において、この人がこういう情報を信じるのかと驚く経験をしたのは私だけではないだろう。

情報洪水の中には自分の直感を正しいものだと後押ししてくれる情報もある。TwitterやYouTubeのレコメンドエンジンによる「おすすめ」もその人の思考を後押しする。

情報洪水化による思想分断はもはや不可逆なことに思える。この流れは受け入れるしかない。受け入れた上で大切なことは、考えが違っても共存できるのは誰かではないか。