話題となった「不適切にもほどがある!」。ネットフリックスでも配信されていたので、テレビがない私も全話見ました。ステレオタイプな昭和人を演じる阿部サダヲさん。私とほぼ同年代で親近感があります(笑)。ドラマでは1980年代の団塊世代を演じているので、阿部さんの親世代ですがうまく演じていたと思います。

最初は粗暴な昭和を揶揄したいのか、ポリコレで息苦しい令和を揶揄したいのか、両方の変なところをおもしろおかしく描きたいだけなのか判断しかねながら見ていました。結果として両方の変なところをおもしろおかしく描く内容だったと思います(笑)

令和のポリコレを誇張しすぎな気がしましたが、決して昭和賛美の内容ではなかったです。実際、阿部サダヲさん演じる小川は、令和でしばらく過ごした後に昭和に戻ってきて、女性蔑視や個性を尊重しないところを「気持ち悪い」と言うようになりました。この点は阿部サダヲさんと同年代(団塊JR世代)もそう思う人が多いのではないでしょうか?

そこで小川は令和に戻りたいと言うのですが、令和のポリコレ案件を聞いて「やっぱり無理」とも言う(笑)。そしてドラマの最後のオチは「もっと寛容になりましょう」だった。

昭和も令和も息苦しさがあると思うけど、何に起因しているかといえば、時代の価値観にそぐわないことを盾に、社会から排除するか、強制的に融合させようとすることに起因していると思う。だからもう少し寛容になりましょうというオチは腑に落ちたのでした。

ちょっとでも自分が不快に思うことを他人にやめさようとすることを厳格化すると、社会のルールを守ることのハードルが上がって、結局それは自分にブーメランで返ってくるんですよね。