隠匿的読書生活

囚われがちの脳を読書で解放

ダンガンロンパV3の謎を考察

何が真実かわからないモヤモヤしたものを残したダンガンロンパV3。開発スタッフの間でも解釈が分かれているとか。なので、絶対的な真実はないと思うのですが、自分の解釈を書きまとめておきます。ネタバレしまくっているのでクリアした人のみ読んでください。

才囚学園はプログラム世界

私は才囚学園は、確実にプログラム世界だと思っています。そう思う最大の根拠はキーボです。ゲームの序盤、思い出しライトで超高校級の才能があるという記憶を植え付けられます。この最初の思い出しライトを浴びる前は、生徒達はみな普通の学生らしい格好をしています。

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キーボもロボットらしい外観ではなく、普通の人間のように見えます。つまり、思い出しライトを浴びてロボットになったということになります。外見だけロボットのようになったのではなく、実際にロボットとして機能するのは、プレイした方ならご存じのとおりです。

人間がライトを浴びただけでロボットになる。いくらなんでも現実離れしすぎています。彼だけサイボーグ化させられたとも考えられますが、他にも非現実的な描写が散見されますし、プログラム世界と考えるのがしっくりきます。

最初の思い出しライトの役割は、記憶の植え付けというより、プログラム世界で超高校級の才能を持ったアバター(プログラム世界のキャラクター)としての設定を与えるものだと思います。プログラム世界でのコロシアイを盛り上げるためにです。

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生徒達はプログラム的な存在ではなく実在している

才囚学園をプログラム世界と思う人の中には、生徒達もプログラム的存在で実在しないのではないかと考える人もいると思います。序盤の赤松の台詞に、「私という存在を掴むために、今、私はようやく私を認識した」というプログラム的存在として誕生したかのように思える台詞があります。

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しかし、その後、体育館でモノクマーズと対面したとき、赤松は「あなた達、モノクマーズって名前なの?」という台詞がある。つまり、モノクマーズのことはこの時、初めて知ったことになるが、聞き覚えがあるかのように見える。また、春川の「動くヌイグルミって言えばさ・・・」という台詞もある。

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これらの台詞から、彼女たちはモノクマのことは知っていたと考えられる。

また天海は、前回のコロシアイを生き残り、2回目のコロシアイとして参加しているが、前回の記憶は完全に失われているようである。それでも、モノクマとコロシアイゲームのことは知っているかのような台詞がある。

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このことから、モノクマは現実世界でよく知られた存在で、生徒達も元は現実の存在で、プログラム世界の才囚学園にさらわれてきたと考えるのが自然に思える。

生徒達は自主的にコロシアイに参加していない

このことも確実だと私は思います。終盤で赤松が普通の学生服から超高校級の学生服になった時に「あれに参加できるの?」というシーンがあります。コロシアイゲームに参加できることを喜んでいるように見える描写です。しかし、序盤をプレイし直してみると、そのようなシーンはありません。

よって、これは首謀者サイドが用意した偽の映像と思ってよいでしょう。序盤、思い出しライトを浴びる前、普通の学生服でロッカーから出てきた時、赤松と最原は連れ去られたと記憶しています。これは植え付けられた記憶ではなく、本当の記憶だと思います。

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なぜ、これが本当の記憶かというと、記憶の植え付けは思い出しライトでおこなわれ、この時はまだ思い出しライトを浴びていないからです。それは、モノスケの「最初の記憶がまだ」という台詞からもうかがえます。

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このプログラム世界でアバターを生成するには、リアリティを追求するために、実在する人間が必要になるのだと思います。序盤、頭に何かをつないだ状態が赤松、最原の脳裏にフラッシュバックしますが、これも本当の出来事でしょう。

ゴフェル計画でコールドスリープに入ったという偽の記憶と混同するかもしれませんが、頭だけ何かをかぶっている描写は、コールドスリープとはかみ合いません。呼吸マスクをするか、何もつけずにカプセルの中に入る描写の方がしっくりきます。

つまり、このプログラム世界はダンガンロンパ2の新世界プログラムが元になっていると思われます。

ダンガンロンパ1、2の登場人物は実在していたか

学園がプログラム世界だったとして、外の世界の現実ではダンガンロンパ1、2の登場人物は実在していたと思います。そう思える根拠は、あのチープなプログラム世界で入間が殺された後の登場人物のやりとりです。

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モノクマは、このチープなプログラム世界は、「あるプログラムを元にして作った」と言います。チープなプログラム世界を構築しているコンピュータにテキストファイルがあり「新世界プログラムを元にして作った」と書いてあります。

春川は嘘かもしれないと言いますが、入間を母親と勘違いしているモノタロウが、捜査に協力してコンピューターを操作します。そしてテキストファイルの内容は本当だと解析します。モノタロウはうっかり言っちゃいけないことまで言っちゃうキャラクターなので、ここで嘘はつかないでしょう。

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よって、あのチープなプログラム世界が、新世界プログラムを元にして作られているのは真実。これが真実なら、新世界プログラムは実在するということになる。つまり、ダンガンロンパ2の出来事も現実に起きたこと考えられる。新世界プログラムの中の新世界プログラムだから、あのようにチープなものになったのではないだろうか?

なぜ白銀は現実に存在した人物をコスプレできるのか

ダンガンロンパ1、2の世界が実在するなら、白銀はその登場人物をコスプレできないはずだという疑問が残る。しかし、首謀者サイドの彼女の話は当てにはならない。そもそも一瞬で外見が変わることも、コスプレと呼ぶには現実感のないプログラム世界上の描写に感じる。

もし、実在の人物はコスプレできないという設定は正しいとしても、ダンガンロンパ1、2のキャラクターをコスプレできる理由はいくつか考えられる。

才囚学園がプログラム世界なら、このプログラム世界上ではダンガンロンパ1、2のキャラクターは実在しないと捉えることもできる。ゆえにコスプレできるのかもしれない。

また本作は53作目ということだから、1年に1作としても53年は経過する。ダンガンロンパ1から2の制作まで2年ほどかかっている。よって、ダンガンロンパ1、2が現実であったとしても本作53作目まで100年以上経過しているのかもしれない。

そうすると1、2の登場人物は、もはや歴史上の人物である。なら現代には実在しないと捉えることができる。もしくは、歴史上の人物として描かれたアニメが存在するのかもしれない。そのアニメキャラクターをコスプレすることはできるのかもしれない。

白銀が首謀者サイドというのは偽の記憶

終盤、白銀は首謀者サイドということが明かされるが、私はこれも思い出しライトで白銀に植え付けられた偽の記憶設定ではないかと思う。というのも、序盤、モノクマーズが、思い出しライトで最初の記憶(超高校級の才能)を植え付けを忘れて、すったもんだしている時、白銀が「なんの話をしているの?」と言っているからである。

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首謀者サイドなら、モノクマーズが台本を間違って、最初の記憶を植え付け忘れていることに気づいただろう。なら、このような台詞は嘘でも言わないのではないか。

王馬の才能

本作品の中で際立ったキャラクターだった王馬。超高校級の総統というはっきりしない才能。もちろん、これも嘘つきの彼らしい嘘ととらえることができるだろう。実際の才能は、超高校級の詐欺師がしっくりくる。

グレートプリテンダー(偉大な嘘つき)というアニメがあるが、王馬の組織は、あのアニメのように悪人を騙してお金をせしめるような組織だったのではないかと思う。とはいえ、この超高校級の詐欺師という才能もプログラム上のアバターとしての設定だと思うが。

ゲーム序盤、思い出しライトを浴びる前、生徒達がまだ普通の格好をしているとき、エグイサルが外にいる状況で、王馬は「オレ様子見に行ってこようか」と、その後の王馬らしからぬ台詞を言っている。このことからも、事あるごとに嘘をつく彼のキャラクターは、思い出しライトで超高校級の詐欺師としての才能を得たことによる変化と考えられる。

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学園を出た後、生徒達は現実に戻った

才囚学園がプログラム世界なら、エンディングの後、最原たちが学園を出た後、目が覚めて現実に戻ったと思います。プログラム世界に閉じ込められたままにならず、現実に戻ると思うのは、白銀の言う「模倣」という言葉からです。

才囚学園がダンガンロンパ2のプログラム世界を模倣しているなら、ダンガンロンパ2の日向たちと同じように、コロシアイを生き延びた後、現実世界に戻るようになっていたと考えられます。また、そうであるなら才囚学園で死んだ生徒も全員生きている可能性もあると思います。

ゲームのダンガンロンパ2では、現実世界に戻ったその後ははっきり描かれませんでした。しかし、アニメのダンガンロンパ3では、2の生徒はすべて生きていて、絶望の残党ではなく元どおり更生していました。

これを模倣しているなら、才囚学園のコロシアイゲームをクリアしたら、全員生きて現実に戻り、元の普通の高校生として現実に戻った、と考えることができるのではないだろうか?